@article{oai:niimi-c.repo.nii.ac.jp:00001279, author = {原田 信之}, issue = {1}, journal = {新見公立大学紀要}, month = {Dec}, note = {鹿児島県の下甑島には、トシドン伝説が各地に伝承されている。下甑島のトシドン(年殿)は「年神様」で、天から首切れ馬に乗って集落近くの山や瀬に下りてきて観察し、大晦日の夜に来訪して子どもたちに「年餅」と「年」をくれる。実体として来訪するトシドンの姿は、古くは顔を手ぬぐいのようなもので隠したり蓑のようなものを着て訪れ、後に手作りの面のようなものを作って顔を隠すようになり、さらには鬼の面のようなものを購入して保存会などで管理するなど、時代と共に変化していったらしい。戦後一時中断していた時期があったそうだが大きな教育的効果があるとして復活した。上甑島にはかつてトシトイジイサンの伝承があったとされる。また、明治二十年以前の下甑島からの移住者が伝えた来訪神名に、種子島ではトシトイドン(年取殿)、屋久島ではトシジイサン(年爺さん)、トシトイドン(年取殿)など、上甑島の「トシトイジイサン(年取爺さん)」系の呼称があったらしいことがうかがえる。トシドンとトシトイジイサンのどちらが古い形であったのかはわからないが、両者に多くの共通項があることから考えると、古い時代には両者とも年神様の来訪を「説明」していたが、いつの頃か下甑島で「実体(トシドン)」が仮装して来訪するように変更される経過をたどったと推定することも可能かもしれない。}, pages = {1--22}, title = {鹿児島県甑島のトシドン伝説}, volume = {42}, year = {2021} }